Amazonは2024年4月22日、「Amazonロッカー」の全都道府県導入が完了したことを発表した。
島根県が全国最後の導入になる
現在、全国に約4000台あるAmazonロッカーは、自宅で受け取ることができない時や、旅先で急に必要になったものなど、自宅以外の場所でAmazonの商品を受け取りたい時に利用可能。最新のAmazonロッカーは完全非接触型となり、バーコードリーダーやタッチスクリーンの代わりに、Bluetoothを使ってロッカー内のスロットを開けられる。
また、多くのAmazonロッカーには名前がついており、地域の方に親しみを持ってもらえるように、地域にゆかりのある言葉や食べ物、動植物の名前から名付けられる。
今回、全国最後の導入となった島根県では、県内第1号のAmazonロッカーが松江市のココカラファイン田和山店に設置。出雲弁で「ありがとう」を意味する「だんだん」という名前が付けられた。これまで多くの顧客やドライバーに支えられ、サービスを拡大できたことへの感謝の気持ちが込められているという。
再配達によるドライバーの負担を軽減
Amazonロッカーの全都道府県導入について、アマゾンジャパン合同会社アマゾンロジスティクス代表アヴァニシュ ナライン シング氏は以下のように述べる。
「このたび、日本全国へAmazonロッカーを導入できたことを大変嬉しく思います。Amazonは、これまで多様な配送方法や商品のお受け取り方法をお客様へ提供することで、利便性を向上させてまいりました。Amazonロッカーの設置拡大は、より便利に商品をお受け取りいただけるだけでなく、再配達によるドライバーの負担を軽減します。Amazonはこれからもより多くのお客様に、簡単かつ便利で信頼性の高い商品の受け取り方法を提供していきます」。
持続可能な物流実現に貢献することが期待される
2024年4月から「働き方改革関連法施行」がスタート。「2024年問題」ととして物流現場に大きな影響を与えることが懸念されてきた。持続可能な物流を実現するために各社「置き配」などを推進し、再配達率の削減に努めている状況だ。
一方で置き配に対する心理的不安、宅配ロッカーのない住居など解決すべき課題も少なくない。こうした状況において、柔軟かつ安全に商品を受け取れるAmazonロッカーの存在は重宝されるだろう。
また、Amazonロッカーが近くにない場合でも、コンビニエンスストアの店頭カウンターの利用といった選択も可能。受取方法の選択肢が広がることは、顧客にとっても喜ばしいこととなるはずだ。
Amazonロッカーにより再配達はもちろん、ドライバーの負担も軽減、さらには二酸化炭素排出量の削減にも繋がることが期待される。「2024年問題」への対応策として今後の動向に注目したい。